読書メモは、読書メモらしいタイトルにしようと思った。
 現状では、過去に書いたメモを、自分で参照することすら難しいことに気づいたから。

■スーパーSE
□1993年4月30日
□日科技連
□板倉稔

「すごいSEってどんな人?」といった感じの本。
 長年エンジニアをやっている人の雑談めいた部分が楽しい。けど古い本なので、技術的な記述はあんまり楽しくない。丁寧に読めば、役立つ知識が得られるのかもしれないけれど、うーん…。
 それと、ちょっと本としてのまとまりが悪いような…。例えば、「コンピュータ革命とは」という話は、無くても良かったんじゃないだろうか。

 見積もりに関する話にページがちょっと多めに割いてあるのが、著者が企業に勤める人であることを反映しているようで興味深い。
 見積もりの周辺の話では、SDEM90とCOCOMOモデルの話が面白い。
 今まで、私がそういうのを見た事が無いから、面白いだけかもしれないけれど。

 SDEM90は、システム開発の構造モデル。
 横軸に工程、縦軸にカテゴリ(ソフトとか、ハードとか)をとって、どの工程で、どのカテゴリのどんな作業が必要か分かるようにした表らしい。「らしい」というのは、SDEM90の構成要素が具体的に書かれていないので、「表」のことをSDEM90というのか、表はSDEM90の構成要素に過ぎないのか良く分からないから。
 何に使うのかというと、お客様に仕事の内容を説明したりするのに使えるそうな。

 COCOMOモデルは、見積もりのモデル。
 全体的な話としては、「ふーん」という感じで、役に立つのか立たないのか、私には判断がつきかねるが、感度分析の話が面白い。「2000人日のプロジェクトに2000人注ぎ込んだら、1日でプロジェクトは完成するか?」答えは、「完成しない」のだか、なぜ完成しないのかにそれっぽい理論が存在しているんだそうな。
 そんな理論があること、知らなかった…。

 あと、コラムが面白い。
「神は正しいものに味方する」って話が出てくるのだけど、やたら強気だ(笑)。
 サンプリング数が少ないのでなんだけど、プログラムにまつわる仕事をしている私の友達で、「神は正しいものに味方する」的な思考する人は多いかも。

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